さて、ベスト4が揃った時点で、決勝のこのカードを予想するのはなかなか難しかったかもしれない。
PSV対ACミラン、リバプール対チェルシー。ACミランは予想できたかもしれない。だが、リバプールがまさかチェルシーに勝つと思った人は多くはないと思う。
ベスト8では、イタリアの今季覇者・ユベントスを破って、準決勝進出。そして準決勝の相手はこれまた今季プレミア覇者のチェルシー。
ACミランは最近は『二兎を追う』状態が続いていた。セリエAではユベントスと勝ち点で並んだ状態が続き、スクデット獲得のために一個も落とせない。だが、一方でチャンピオンズリーグでも、ノックアウト方式の決勝トーナメントに入り、全く気を抜けない状態。過密日程などもあり、疲労度も高い。しかしそれでもわずかの差ででも勝ち抜くのはこのチームの強み。ミランというチームは試合の流れを掴むのが巧いチームなのだろう。
リバプールはプレミアでは今ひとつ調子の上がらない。結局、最後まで上がることはなく来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得順位外でシーズン終了。
そしてチャンピオンズリーグでもギリギリのところで決勝トーナメント進出。だが、ここからがこのチームの本当の強さを発揮することになる。
ベスト8ではユベントスを相手に第一戦を2-1で退け、第二戦はアウェイで0-0と最後まで守りきる守備力をみせた。そして、準決勝でもこの守備力は発揮される。初戦アウェイのチェルシー戦でもまた0-0と十分な成績で第二戦を迎え、そしてルイス・ガルシアのゴールで勝利。見事、イスタンブール行きのキップを勝ちとった。
さて、どちらも怪我人が復帰し、問題は無さそうである。セリエAは休日にもあったが、主なスタメン候補はベンチから外して温存。
リバプールの強さは守備と言ってもいいだろう。ミランの強さはイタリアサッカーには珍しい攻撃的な面だろう。守備対攻撃。
だが私はもっとシンプルにこの試合の注目すべき点を挙げたい。
老獪さか・・・それとも勢いか・・・・・・
舞台はイスタンブールのアタトュルク・オリンピヤト・スタドゥ。